2014年11月28日金曜日

ヘッドライト

深夜の赤信号でキスをする。対向車のヘッドライトなんか気にしない。耐え忍ぶ「今」を握りしめ、広げる手のひらにほんの僅かにのこる「今」の残骸は僕らの砂金だ。

邪悪との気高き闘争に身を投じ、「今」という瞬間に永遠を享受しながら我が身に恥じない歴史を刻む。そんな永遠のほんの僅かな時間、恋人を送る途中の赤信号で、私は助手席の彼女にキスをする。ヘッドライトなんか気にしない。会社の小生意気な小娘連中には知る由もない。


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