2013年5月11日土曜日

本年度最優秀ラッパー、ジェフ・ブリス




『紙ばかり配らないで、ここに立って生徒と向き合えよ。あんたは前に立って、俺たちの興味を掻き立てる授業をするべきじゃないのか? もっと感動を与えるべきだろ。こんなのは教育じゃない!』

テキサス州にあるダンカンビル高校での一幕。歴史の授業中に男子生徒のジェフ・ブリス(Jeff Bliss)が怠慢な教師に怒っている。学力試験のことで準備時間がなぜ平等に与えられないかと質問していたが、文句をいうなら出て行けと教師に告げられた。そしてジェフの怒りに火がついた。

You got to take this job serious, this is the future of this nation... this is my country's future and my education.(真面目にやれ。教育こそ国の未来だ。この国の未来、俺の未来がかかってるんだ!)

ジェフのシンプルで明快な主張が爽快であるが、未来ある有能な青年の、教室を出て行く後ろ姿が寂しい。教師が吐き捨てる『出て行け』の響きが虚無的である。『出て行け』とは一体何だ? 『私の時間を無駄にするな』といっているが、授業は教師の時間ではなく生徒の時間である。『あんたが望むなら教え方を教えてやる』と最後まで正論を掲げて教室を去っていくジェフ。自ら決した正義の行方は誰にも分からない。

この動画だけで分からないことはある。教師の言い分は未知のままである。ジェフを過剰に英雄扱いするものもあるが、本人はそれを望んでいない。ジェフが教室を去った後、この教師は数分間クラスをなだめ、教頭と話し合い、ジェフはその学期の残りの授業を受けることに落ち着いた。結局ジェフはドロップアウトしたが復帰し、今現在は18歳で高校1年生である。テレビの取材に、『誰かが言わなければならなかった』と述べ、後悔はしていないという。ジェフの行動はアメリカだけでなく、世界中の教育現場に一石を投じるであろう。そうあらねばならない。

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